『Switch On Life 』のはじまり
きっかけは些細なことでした。

私は日本にいて、どれだけ日本のことを知っているのだろう。
日本に生まれ、日本で暮らしている。
けれど、身近にある文化や、昔から続いてきた伝統について、どれだけのことを知っているのだろう。
そして、写真や映像だからこそ伝えられるものが、もっとあるのではないだろうか。
そんな想いから、今回のプロジェクトは始まりました。
私たちラヴィ・ファクトリーがこれまでずっとしてきたこと。
「人を撮る」ということ。
伝統文化そのものだけではなく、
その文化を守り、つくり、次の世代へつなごうとしている「人」を撮りたい。
そんな想いでスタートしました。
文化のそばにいる人たち。

そうして、約1年かけて日本全国を巡りました。
北は北海道から南は沖縄まで、
花火、お茶、姫だるま、阿波踊り、エイサー、組紐、美濃焼、、
数々の文化と、その文化を紡いでいる人たちに出会いました。
そこで感じたのは、文化そのものの美しさだけではありません。
繊細さ
誠実さ
感謝の心
向上心
そして、毎日少しずつ積み上げていくこと。
文化の裏側には、
それを守り続ける人たちの日々がありました。
受け継がれるのは、技術だけじゃない。

同時に、たくさんの言葉に出会うこともできました。
『毎回つくるお茶は120点じゃないと世に出さない。
いまはフルオートでも作業できるけど、さらに上を(質の向上を)目指すには手だね。』
静岡の茶農家 じろうさん
『当たり前は当たり前じゃない。
いつまでここに座って作業できるかわからないけど、ずっと続けていきたい』
大分の姫だるま くみこさん
『もちろん辛いことはあるよ。それでも好きなことができるって幸せだと思う。』
愛媛のみかん農家 みきさん
『父がいなくなって、残したいという気持ちが出てきた。
父の教えである「必要とされるお客様の役に立つことが一番だ」という考えを残していきたい。』
栃木の組紐 わたなべさん
『今でも世界を見れば戦争や紛争で人を傷つけるために使われている火薬がある。
同じ火薬でも平和利用をして、見る人を笑顔にしていきたい。』
秋田の花火師 さいとうさん
熱い想いを持って日々向き合っている姿に心打たれた時間。
自分の仕事を通して、誰かの役に立とうとすること。
日本の伝統文化の中に受け継がれてきた「美徳」の一つなのかもしれません。
このプロジェクトで感じたこと。

「文化は自然に残るのではなく、
誰かの想いで未来につながる。」
誰かが守ろうと思う。
誰かが続けようと思う。
誰かが、次の人へ渡そうと思う。
その一人ひとりの想いが積み重なって、
初めて文化は未来へつながっていく。
ここから、また次の一歩へ。

小さな一歩から始まったプロジェクト。
気づけばたくさんの素敵な景色、人たちと出会うことができました。
私たちはこれからも、
人を撮り、想いを残し、未来へと伝えていきます。
このプロジェクトが、
誰かにとっての「人生のスイッチ」になることを願って。
ラヴィ・ファクトリー
山本 楓花